「ミステル君て、アンティークドールみたい」



そう言うとミステル君はいつもみたいに笑って、私の方を見た。

価値のあるアンティーク品の中に居る、私にとって一番価値のある人。
落ち着いた店内の色合いに映える、金色の髪。最高級の繊維から紡いだ糸でも勝てない、月光を糸にしたみたいな髪の毛。
彼が私に頭を触らせてくれたことはないけれど、きっと一度触ったらずっと触っていたくなっちゃうから、それでいいのかも。


「それは、褒められているんでしょうか?」
「もちろん! だってミステル君は、頭のてっぺんから指先まで素敵なんだもん」


透き通ったような濁ったような不思議な輝きの瞳は、アメジストなんかよりもずっとずっと綺麗で。
宝石なんかよりももっともっと素敵なもの。そう、きっとそれは、神様の宝物。


「そうですか。でも、ミノリ。
 ボクはドールというものは、それを愛する人がいて、初めて真の輝きを持つと思っています」
「うん。お人形は、愛される為に生まれるんだもんね」
「だから、ミノリ。もしボクにそんな魅力があるとするのなら……それはミノリがボクを、愛してくれているからです」


気付けば彼の顔が目の前にあった。睫毛が伏せられる度に、光の粉が振りまかれているみたいにキラキラしている。
その粉を浴びた私は魔法にかけられて、ミステル君から目が離せない。



「ボクは、あなたのものですから」



そうしてお人形が持っていない、酷く魅力的な声で彼は囁いた。それを聞くだけで私の心は悦び、夢中になる。麻薬のような、魔性の声。



「私も、あなたのもの」



この人の全てを手に入れ、この人にすべてを捧げたい。
本当は私の方が、盲目で従順な人形なのかもしれない。










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ミステル君本当麗しすぎてまじアンティークドール


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