ああ、バターがもう少しでなくなっちゃう。
冷蔵庫を覗いて目当ての物を見つけるも、ちょっとしか残っていなくて。
最近減りが早いなあと思いつつ、その原因を思うと自然と笑みがこぼれてしまう。

アツアツでふかふかのパンケーキに、バターを一欠けら。
とろとろに蕩けたバターに、琥珀色に透き通った蜂蜜をミックス。
湯気の向こうで最高の笑顔を浮かべる、二人の天使。
天使なんてよく使われる親馬鹿表現だけど、よく使われる訳だと思った。だって、本当に天使に見えてしまうくらい愛しくて、可愛くて。
だからこそ、おやつのあげすぎはよくないと思いつつもついつい甘やかしてしまうのである。
でも、あの笑顔には絶対誰も勝てないと思うんだよね。



「ただいま〜」
「ただいま〜」



なんて考えていると、噂の天使達が帰ってきたみたいだ。
ぱたぱたと玄関に走りながら、さっきから浮かべていた笑顔はそのままに私も「おかえりなさい」と返す。


「ただいま帰りました」


そこには愛する旦那様もいて、当たり前のように私のおでこにキスをした。
少しの照れと大きな幸福感で更に頬を緩めつつ、小さな二人の身長に合わせてかがむ。
そうすると、両頬にもキスが飛んでくる。私と家族の幸せな日課。
バターのように蕩けてしまいそうなほど、幸せな毎日。













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ただいまのチューが義務付けられているミスミノ一家すごく可愛いと思うんですけど


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